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杏林大学学長「跡見裕先生」が回心会名誉院長に就任

名誉院長就任にあたり

 医療法人回心会は、昭和21年に設立された回心堂病院をその起点としており、すでに70年の歴史となっています。この間、主として高齢者に対する良質な医療・看護・介護を提供することを目指して運営されてきました。このことは“自分や自分の家族を安心して預けられる病院を目指す”との理念にもよく示されています。私は回心会の病院を拝見しました。実際の現場がしっかりとした医療体制であることを実感し、患者さんをケアする職員の方が明るく働く姿に感銘を覚えました。
 2015年の国勢調査によれば、我が国で65歳以上の方が占める割合は総人口の27%となり、国民の4人に1人は高齢者という超高齢社会に入っています。全国的には人口減少となる地域が多いのですが、東京圏は人口が増加しつつあります。まさに一極集中の様相を呈しているのですが、このことは必然的に東京圏における高齢者の増加につながります。東京都における高齢者向けのベッド数は全国平均を大きく下回っており、高齢者の難民化も指摘されています。高齢者に対する医療や介護体制をどうするのかは本当に大きな問題です。
 アメリカでは,高齢者に向けたCCRC(Continuing Care Retiring Community)が動いています。これは風光明媚な広大な地域に住居があり、医療施設も併設され充実した医療や介護が提供されています。快適な生活となるでしょうが、極めて高額な入居費が必要であり、日本ではなじまないものです。では日本の高齢者にどのような医療体制が適しているのでしょうか。回答を得るのは容易ではありませんが、回心会が今までぶれることなく進んできた医療・看護・介護の道がヒントを与えています。
 私は消化器外科、特に膵臓・胆道の癌を専門として45年間診療してきました。消化器癌は高齢者が多く様々な併発症がありますので、食事を中心とした術後の管理もなかなか大変でした。このような経験を生かし、少しでも山本理事長のお力になれればと思っています。職員の皆様、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

跡見 裕 

跡見 裕


プロフィール
1970年 東京大学医学部卒業、第一外科医員
1982年 東京大学医学部第一外科医局長
1988年 カリフォルニア大学
     サンフランシスコ校外科客員研究員
1992年 東京大学医学部第一外科講師
1992年 杏林大学医学部第一外科教授
1998年 杏林大学病院副院長
2004年 杏林大学医学部長
2010年4月 杏林大学長


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